どうもーゴリラです
そろそろうちの病院でも人事異動の発表が活発になってきました。
僕も今まで3つの病院でそれぞれ違った科で働き、看護師としては20年近くになります
なかなか希望が通らない人事ではありますが、今後の希望の科を上げるときの参考にでもなればと
自分が今まで働いてきた科の僕が思った良いところ・嫌だったところをあげてみたいと思います
僕が今まで勤めてきた科は
- 循環器・心臓外科の混合病棟、
- ICU・CCUの集中治療部
- 消化器外科
- 精神科の4つでありんす
今回はまず一番最初に働いた循環器・心臓外科からご紹介いたします
ここから僕の看護人生はスタートしました
どの科も病院にもよるんでしょうが、僕が働いたこの病棟は結構活発な病棟でして
うる覚えですが、循環器は確か当時心カテと呼んでいましたが選択的冠状動脈造影(CAG)経皮的冠動脈形成術(PCI)をほぼ毎日5~6件をこなす病院で年間でも間違いなく700件以上をこなすような病院で、あと週2回は心臓外科でバイパス術や、弁置換術なども併せて行われていました
その中でここで働いて
よかったところ
心電図・心エコーや心カテなどの検査が読めると格好いい
まずはこれ!結構ね看護師さんでも循環器に勤めていない人は心電図などに苦手意識がある人が多いです。なかなか循環器に配属されないと学生時代なんて国試対策でもなんとなく覚える程度で下手したらもう捨てる覚悟を持つ科目だと思いますし、他の科だとへんな脈がでてます程度しか報告できない人も多く、先ほどの学生時代のトラウマから拒絶感も強く、勉強する気にならない部分です。その中で「先生この人Afに移行してますけど大丈夫ですか、抗凝固とかいらないですかー」とか言えるとかなりマウントとれるんじゃないでしょうか(笑)
心エコーの検査や心カテの結果も特殊性が高く、しかも英語での専門的な用語も多いため、まず他の科の人には内容はちんぷんかんぷんです。エコーみて左心の駆出率がよくなってきてますねとか、心カテみて三枝病変じゃん、とか#5かよーかなり危なかったなとかめっちゃ男前にみえません?
この後どの科にいっても重宝されること間違いなしですよ
点滴や採血がうまくなる
上で書いた心カテの検査を一日5~6件くらい毎日おこなわれていたのですが、その検査を出すときに必ずしないといけなかったのが、点滴ルートの確保です。僕のいってた病院ではこの心カテの検査の送り迎えばっかりする担当する係があり、そうなると嫌でも毎日5~6回はサーフロをさしてルートをとるわけです。しかも心臓の血管の病気を疑われている患者さん達ですから、末梢血管もあまり状態がよくなく、細く難しい人が多いんですよね。その中で次々と検査にだす必要があり、時間の制約もある中でやっていくわけですから、必然的にうまくなっていくという寸法です
採血にしても薬の副作用や多臓器の状態、心筋梗塞の逸脱酵素をおうなどで、頻回に採血の検査も実施され、特に週初めの月曜日や週終わりの金曜日など夜勤などでは下手したら一人で20人近くの採血検査がでたりすることもありました。こうなると、一人5分で採血だけしたって100分・・・無理ゲーじゃねと途方に暮れることもしばしばでした。ただ今みたいに精神科の看護師をしていると逆に採血やルート取りの経験が少ない病棟に配属されると非常に頼りにされ、役割をいただけます
機械類に強くなる
心臓の治療は急性期は点滴治療も多いです。しかも心臓に負荷をかけないように微量で調整したり、治療薬自体がかなり調整がいるため、輸液ポンプやシリンジポンプといった機械を使うことも多いです。また心電図モニターで管理することも多く、ペースメーカやDCなどの機械に触れる機会も多いです。
元気になる患者をみれやりがいを感じる
これは他の科でもそうじゃねといわれるかもしれませんが、実は心臓には癌とかはありません。心筋梗塞を起こしたときは心臓がダメージを受けてしまったり拡張型心筋症など特殊な病気もあるのですが、基本的に心臓の手術は悪い血管や弁を直し手術前より心臓の状態は良くなるはずですし、狭心症なども狭くなった血管を広げて血流をよくするわけですから、理屈では治療した後は治療前より元気になって帰ることになるのです。癌などでは治療した後はその病変の臓器の一部もしくはほぼ全部だったり、その周辺の臓器もとったりで元にあったものをなくすといった事になり、機能的にはやはり落ちますし、抗がん剤などの治療でダメージを負うことを考えると、結構前向きな治療と呼べるのではないでしょうか。
なんとなく看護師っぽい
上記の事と被るのですが、内服や点滴管理や検査やOpe出しなどなんとなく、看護師っぽい感じがしませんか(笑 医療に携わってる感じが強く、俺看護師してるなぁと自己満足感はかなり得られたように思ってました・・(自惚れ
嫌だったところ
なんせ忙しい
これは上のいいところでもあげた部分でもあるんですが、とにかく点滴や検査、処置などが多く、めちゃくちゃ時間に追われます。多重課題だらけ。何時と何時にバイタル測定して、抗生剤実施して、点滴を替えて、検査にいって。そん中でナースコールの対応してたら、入院患者さんがきましたーとか緊急入院とってーとか、心不全が強くなったから薬変更しようとか先生からの指示もうけて、そんなんしてたら、患者さんがこけましたや急変しましたとかなんてなったら目もあてられません。
ご飯休憩が取れないこともしばしばで、記録なんてしている暇もないし、定時にかえるなんて夢のまた夢。勤務時間が終わって、申し送りが済んでから、片付けしてやっと一日の記録をはじめようなんていうのがざらです。そこから勉強会があったり、病棟の会議があったりもありましたし、サービス残業も暗黙の了解状態でした。他の病棟も楽だとは思いませんでしたが、隣の病棟の看護師さんたちは定時に帰ってるのにこっちはまだ記録すらできてないといった事はよくありました。時間内では日々の業務で手一杯で、委員会の仕事をするのに休みの日にまた病棟にいって仕事するなんてことも多かったです
急変するリスクが高い
上では基本的に元の状態よりよくなるとは書きましたが、それは治療がうまくいった場合で、やっぱり人間の核とも思われる、心臓をいじったりしているため、安定するまでに、何かあった場合は一気に致死率が高くなります。気が付いたら心静止してましたなんてこともありましたし、検査前でノーマークだったのに、ベッドの横で横たわってたなんてこともあり、とても仕事中は緊張感が高いです。こんなことはあってはどの科でもいけないのですが、特に心臓系は点滴の流量が少し違うだけでも大きな影響が出ますし、気を抜く暇もありません
患者さんの制約が多い
今はもしかしたら違うかもしれませんが、心筋梗塞後の患者さん達は、安定期に入るまでにできるだけ心負荷をかけないように制限がありました。例えば4日目とかに25m負荷試験(医師や看護師と25m歩いてみて症状や心電図に異常がないかをみる)が終わらないと、ベッドからおりて歩いてはいけないとかあり、これを何日か後にその次は100m負荷でやっと詰所までとか、シャワーや入浴も一度目は前後でvs測定、心電図をとって異常がないかをみないといけないとか続き、結構もう自分は大丈夫なのにと愚痴を言われることも多かったです
思った看護ができない
これも忙しさからくるのですが、もっと患者さんの話をきいてあげたい。足がむくんでるからちょっとでもよくなるように足浴してあげたいし、風呂に入れないから、洗髪とかしてあげたいなと思っていても検査や点滴などの準備などで時間に追われ、なかなか実施してあげられないといった事が多かったです。これは自分の実力不足もあるんでしょうが、ICUとかではしてくれたのにとか言われるとそこと比べられてもと残念な気持ちになることもしばしばでした。特にこれを感じやすいのは小さいころから看護師さんにあこがれて患者さんに寄り添いたいですと理想にもえる新人さんがリアリティショックをうける原因になっているようにも思いましたね
特に忙しさに関しては今までの経験の中でもトップで他の病棟をしらないこともあって、学生時代にみていたナースお仕事の病棟など、あんな暇な病棟どこにあんねん、看護師が暇に思われるやんけと意味不明に切れてたことを思い出します。
やりがいを感じる病棟でもありましたが、毎日体もへとへとでしんどい思いをしてるわりに、自分のしたいことが本当にできているのかと葛藤する病棟でもありました。
ただ忙しいからこそ、看護師さん同士も嫌な所が見えにくいといったところもあるのか、病棟の看護師や一部の医師とは一体感も強く、仕事終わりは疲れを吹き飛ばすためにご飯へ毎日のようにいくなど不思議な仲のよさのある病棟であったように思います
あとはどうしても年齢を重ねると、心臓もみなさん悪くしていきます。どの科にいっても心臓の絡みは出てくるし、この後も何個か病院自体が変わったり、違う科に異動もしてますが結局心臓系が見た経験があるというだけで存在価値がでます。だから、転職などをするにあたっても自分の武器となるし強味になることは間違いなしで、めちゃめちゃ忙しくしんどかったですが、今となってはここの病棟を経験できたということは財産になっているなと感じます
以上循環器編終了です。あくまで私見ですが参考になりましたでしょうか。また思いだしたら加えていきたいと思いますし、他の病棟の事を書いていこうと思っていますのでよろしくお願いします
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